1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
05

COLDSLEEP

まどるdが趣味でかいた小説をだらしなく垂れ流す場所


Category: スポンサー広告   Tags: ---

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

 

-- -- ,--  Edit


Back to top


Category: 音楽   Tags: ---

音楽

ニコ動に上げた歌。なつかしいのお。もう全然作ってないや。時間があれば作ろうかな・・・。


[VOON] とある黒猫の日々

音悪いなw



[VOON] とある黒猫の日々 Emotional Edit

音量注意



[VOON] お試し!!
久しぶりに作ってみた

スポンサーサイト

Comment: 2   Trackback: 1

01 29 ,2012  Edit


Back to top


Category: ネタ   Tags: ---

久しぶりに書いてみた

 ここはデストピアだ。所詮、0と1で構成されただけのおとぎの国。誘うウサギは死神で、落ちる穴には奈落の底。混沌の闇の先は光あふれる魔法の世界。嘘偽りで塗り固められた空虚な世界。笑顔あふれる地獄。誰もが主人公で、お姫様を助ける勇者で、愚弄な道化師。そんな世界を傍観してこう思う。SF/サイエンスフィクション/すっごいファンタジー/すっごいファッ■ク/すっごいフーリッシュ/な世界だと。
 人の夢は実現しつつあった。脳科学の進歩、そして、脳の電気信号を量子コンピュータの電気信号との互換を可能にする技術が開発され、人間としての意識をコンピュータ上で反映する事、及びコンピュータからの情報を脳が正常に受信し、認識して脳内で反映する事に成功した。コンピュータ上で架空の世界を作り出し、それを人に認識させることもできた。こうして、人類は初めて異世界へと飛ぶ事が出来るようになった。誰もが一度は夢に見た事があるだろう、おとぎ話のような夢のような世界に。
 彼もまた、そんな世界に踏み込んで、足を踏み外した人間の一人だった。君は、これを読んでどう思うのだろう。一つの間違いで、大きな苦しみを背負った彼の事を。


 空は蒼穹で満ち満ちていて、申し訳程度の雲が漂う。太陽は春の傾きを保ち、気温は熱くも寒くもない18℃を保っている。柔らかな風が頬を撫で、あまりに心地よすぎて眠ってしまいそうなほどに。もし、これがリアルならどれだけ良かった事か。
 俺の頭上を飛び回る飛行機も、俺の目の前の華やかなテキサスのヒューストンのビル街も、『モラルとお金は持っていよう!』という看板も、この憩いの公園も、俺の踏んでいる犬の糞も、それを見てクスクス笑う人々も、全部が偽りなのだ。
 ここにいる人は確かに人だ。けれど、その中身はその姿の人物とはイコールが成り立たない。アバターと呼ばれる、この世界での自信の化身のような存在だ。かつてのオンラインゲームを想像すると分かりやすいかもしれない。その姿が現実のその人と同じ姿でないように、ここで靴底の糞を地面になすり付けている俺や、それを見て笑う彼らもまた現実世界の姿とは異なるのだ。俺の行動がおもしろかったのか、事の一部始終を見ていた誰かがコインを投げて寄こした。
 軽い金属音を鳴らしながら俺の足元に転がってきたコインもまた偽物の塊だ。手触りや臭いといったものが本物に似せてあるだけのものだ。だが、この世界では立派な通貨であり、全世界共通の通貨でもある。俺はコインを拾い上げると、刻まれている絵に目を移した。そこにはアインシュタインが繰り返し舌を出し、おちゃめな姿を晒している。現実世界ではありえない、動く絵だった。あり得ない事が当たり前のような世界がここにはある。それが、電脳世界なのだ。出来ればアインシュタインがこの世界に向けて舌を出していると信じたい限り。
 俺はそんなコインをポケットにねじ込み、噴水の縁に腰かけると、一人の男が話しかけてきた。
「なかなかのパフォーマンスだったぜ?」
 俺が睨むと、コインに描かれていたアインシュタインのように舌を出してごまかした。俺の仕事仲間である男――マイク・ヴァンは仕事仲間の間でも一番の気楽屋で、一番仕事に適していないと思われている人物である。大柄で、筋肉もそれなりについていて睨みをきかせばなかなかの威圧感を持つ。が、いつも真剣さに欠けていて、何事も楽観的に考える傾向があり、怠け者であり、俺たちが最も手を焼く人物である。
「仕事は……?」
「今は休憩なのさ。さっき、二人ばかしパクッてきたんだ」
「ほう……」
「なんだなんだその態度。俺だってやる時はやるさ。でなきゃ、給料が出ないんだし」
 マイクは大げさに手を広げて肩を竦めて見せる。いつも大げさなのも彼の特徴だった。
「レベルは?」
「4だ」
「ペナルティは?」
「一人」
「よく抑えた方か」
「ちぇ、もうちっと褒めても良いんじゃないの?」
 俺たちの仕事は現実世界での警察のような仕事だ。警察と一線を画すのは、民間企業、である事だ。近年では警察の人口が減少傾向にあって、犯罪の多いこの電脳世界には対応できない事が多々あった。その事から民間警察敵組織が創設されたのがきっかけで、最近では電脳警察とまで言われるほどに組織の勢力は大きくなりつつあった。警察と違い、小さな事から大きなことまでがモットーである俺たちは、犬の世話から家の警備、護衛まで幅広く活躍できることで売り出している。警察とは違い、すぐに対応してくれる、接しやすいなどの意見も多く寄せられ、一般市民の信頼においては警察は太刀打ちできないだろう。ここまでなら、どこにでもある警備会社や、ホームヘルパーの仕事と変わらないように思えるだろう。しかし、この世界における俺たちの主な仕事はもっと激しいものなのだ。
 主な仕事の概要としては救出がそれにあたる。個人から発せられる、SOS信号から位置を割り出し、可能な限り少ない被害で事件を解決する。この世界での事件はレベル別に大別され、強盗、殺人、強姦、ハッキング行為をレベル5に制定するといったように人への影響具合を基準として大別されていて、誰も死亡者を出さない事が求められる。誰かを護りきれずに死亡させた場合、ペナルティとして給料の額が下がるシステムとなっている。
「死ぬっつったって、実際に死ぬわけじゃあないんだけどなぁ」
 彼の言うとおり、実際に死ぬわけではなくてアバターを失うだけ。アバター復活させるには、殺害された証明書を政府から発行してもらう必要がある。俺たちがその仲介役となって証言し、政府がサーバー管理者に問い合わせ、照合する。しかし、その際の審査に時間がかかる。それ以外に、新規でアバターを作る事も出来るが、その際には高額な課金量が発生することから、この世界の住民は殺害される事をひどく嫌う。
「まぁ、RPSで喜んでる俺とかよりはまとも、か。……なんとか言えよ」
 RPS――リアル・パーソナル・シューティングの頭文字。従来のFPSとサバイバルゲームを組み合わせた現代の技術だからこそ生まれる事が出来たゲームだ。かつては戦争ごっこと言われ続けていた二つが、ここに来て現実としか思えないほどの壮絶な戦場と化している。まるで本物の銃弾の雨が降り、まるで本物の硝煙の臭いが鼻孔を突き、まるで本物の血なまぐささが頭に昇り、まるで本物の死が訪れる。と、マイクが熱く語っていた事を思い出した。
 この世界での一般社会も現実と同じで銃社会だ。むしろ、この世界の方が実際のところ、凶悪事件が多いのだから、護身用として必ず持っておかなければならないツールとなりつつある。何故、銃自体を無くさないのかと問えば、依存としか言いようがない。今まではナイフに対して銃が使えた。今ではナイフで対峙しなければならない。電脳世界であっても犯罪の多い社会の中で、生き抜くにはあまりには不安ではないか。そういった銃への依存が規制できない理由、というのは表立った理由だと俺は思う。
 実際の理由として、現実社会モデルとしての機能を期待されているが故だ。社会心理、犯罪心理、行動心理、行動経済など様々な分野の研究に大きな利益をもたらすとして。実際、どうなっているかとかは知る由もないのだが、それが銃を規制しない理由だと俺は思っている。より、リアルになるように。
「なんかさ、分からなくなってきたよな、実際さ。時々叫びたくなるんだよ、てめぇは現実と電脳とどっちが大切なんだってさ」
「……お前は」
「俺ぁもちろん現実だね。セックスした時の快感がこっちにゃあ無いし」
 俺は半分あきれながらも、否定できずに肩を竦めた。彼の言っている事は事実だ。この世界には性的興奮という感覚がなければ、激しい痛覚もない。二つの感覚の電気信号を、この世界は持ち合わせてはいないのだ。その物質が持つ個々の感覚は手を通して信号化される。しかし、その電気信号もある一定の値を越えると抑圧され、脳へは届かない。これが、痛覚がない、と言える理由だ。最大の痛みは拍手した時の手の痛み程度。だから、どんなに怪我をしてもそれくらいの痛みで済んでしまう。だから、怪我をしても気づかなかったり、怪我をしても平気な顔をしていられる。どれだけ殴られても、どれだけ切り刻まれても、どれだけ撃たれても、この世界の人間は平気で笑っていられる。痛みへの恐怖はこれっぽっちもなく、あるのは殺害による時間の浪費への恐怖だけ。
「こっちにだって良い事はたくさんある。けどよ、やっぱ違うんだよなぁ」
 更に続けるように何かを言いかけて、ふと黙った。視覚の右端に点滅するSOS信号。続いて位置情報が視覚全体に広がり、風景と重なるように透過して表示される。
「少し離れてる、か」
 マイクは言うなり俺へと顔を向け、「稼げそうな輩なら大歓迎なんだがな」と嬉しそうに言いながら駈け出した。
 そんな彼に呆れつつも、俺も急いで近くに駐車してあったバイクへと向かう。その途中でいつも思うのは、誰も死んでいなければいいのだが、という事。電脳世界であっても、誰かが息絶える姿は見るに堪えない。それが、俺とマイクの決定的な違いだと改めて自覚した。
 自分がこの仕事に辿り着いた意味を今一度身に染み込ませ、自覚するように大きく息を吸い込み、吐き出した。。常に新しい自分でいる事が、俺にとっては重要な事だった。
 バイクにまたがり、エンジンの唸りに心を奮い立たせてアクセルを踏み、道路へ出て軽快にマイクを抜き去った。マイクの驚いた顔がサイドミラーに映る。マイクの叫び。
「あるなら早く言え!!」


―ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

いやー、最近はリアルが忙しくてあんまし書けないんですわ。まぁ、ツイッターで現状、分かると思うけど。駄菓子菓子お菓子、俺は書く事をやめない……絶対にだ!とは言いきれない!から!たぶん!って言っとく!

Comment: 0   Trackback: 1

12 18 ,2011  Edit


Back to top


Category: ネタ   Tags: ---

おためし

 彼はいつだって冷静だった。アメリカサイバー部隊(USCYBERCOM)に所属する彼は、電脳空間における特殊任務に従っている。何をするにも準備を怠らず、だから彼は任務にも失敗した事が無かった。だから今回の任務も、いつものように仲間と共に無事、還ってこられると信じて疑わなかった。電脳没入実行室へと向かい、割り当てられた揺り籠のような形状のコクーン型ベッドに座わった。電脳空間と自分の意識を繋ぐ二本の入出力プラグを手に取り、後頭部のジャックに挿入(インサート)した。いつものように電脳空間へと没入し、いつもの景色に狼狽し、いつもの任務に従って、いつものように動き出した。何もかもがいつも通りの状況だった。だが、それは唐突に起こった。
 旧世代のゲーム機の接触の悪さからくる映像のような歪んだカラフルな一枚絵。全ての音が無くなり、全ての感覚が無くなって、ただ目の前にある一枚の絵の情報を眼球が受動し、脳へと伝達して映し出しているだけ。そして、一枚絵は一瞬にして黒に塗りつぶされた。
 それを理解した瞬間に、強烈な恐怖が彼の中で破裂しそうなくらいに膨れ上がった。唇は戦慄き、身体全体が恐怖の寒気から逃れようと痙攣し、額から脂汗が吹き出た。カチカチとなる硬いもの同士がぶつかる音が頭の中で響き、遠くの方で誰かの叫び声が反響してくる。次第に鮮明になって行く意識の中、まどろみの中でまたあの一枚絵が頭の中に焦げ付きのように張り付いて、彼は金切り声をあげた。痙攣した身体で腕を抱き、目を強く瞑って抑えきれない涙を流した。苦いつばがわいてきて、飲み込む事さえできずに垂らした。脈うつ鼓動がかろうじて生きている証明だと思えて、彼は泥の中からやっと顔を出して息が出来たと感じた。そして、カチカチしていた音も、遠くから聞こえていた金切り声も、全部自分の物だと理解して救われた。だから、彼は更に叫んだ。自分の中に張り付いた恐怖を少しでも吐き出したくて、声がかすれるほどに叫んだ。泥の中から身体を這いずりだして、沈んでしまう前に何かにしがみつきたい一心だった。流れた暖かい涙が、泥に塗れた身体を洗い流してくれるようにと願いながら、必死に身体を抱きしめながら叫んだ。
 彼は直感的に、その一枚絵の正体を理解していた。だから、彼は迫り来る恐怖からは逃れられないと知っていながらも、自分を保ちたくて叫んでいた。その一枚絵は、死そのものだ。彼は脳神経の発火が全て停止したのだと悟った。あの一枚絵は、生き場を失い、脳で処理されることなくさまよい続ける情報だった。
彼の脳は停止していたのだ。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

普通なら、脳死状態を客観的に理解することは不可能だ。けれど、今回の設定は、洗脳空間へと移行するための橋の役である二本のジャック(入力側と出力側)が規格変換してくれるインターフェース経由で電脳空間に自分の意識を送り込めるという設定で、インターフェースの不良により、規格変換されなかった情報が互換性のないまま脳内に送り込まれて、脳の中で処理しきれずにエラーを起こした、みたいな設定。……無理があるかな? 目的は「おお、こわ」と思ってもらえたらまぁ上出来かな、というところだろうか。んー、もっと上手くなりたい!

追記:少し書きくわえました。

Comment: 3   Trackback: 0

10 21 ,2011  Edit


Back to top


Category: 駄文   Tags: ---

ばばーとん

ガガーリンみたい。んなこたぁどーでもいい。口調バトンを頂きましたので、早速始めたいと思います。



―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


口調バトン

【ルール】
・バトンを回す人を決めてください
・「バトン回しました」とバトンを回してくれた人に書いておく
・5日以内に書いてなかったら罰ゲームあり
・回した人はその人がルールを守っているかチェックすること

さて、今回の口調は○○夜露死苦らしいですね。若い頃を思い出す(大嘘)

んじゃ、気合入れていくんで夜露死苦ぅぅ!!

★バトンを回す五人
 ほとんどかぶってんだよ夜露死苦ぅぅ!!
 とにかく全部書き出してみるんで夜露死苦ぅぅ!!
「神楽崎 ゆう」さん
「水聖」さん
「遠野秀一」さん
「デン助 福島産」さん
「いき♂」さん

どうなってんだ夜露死苦ぅぅ!! 渡してくれた人に回し返すって性質悪すぎんだろ夜露死苦ぅぅ!!とにかくこれで突っ走るしかないんで、てめぇらついてこいよぉ? 夜露死苦ぅぅ!!

★上記の人とは、どんなきっかけで知り合った?
 FC2ブログだ夜露死苦ぅぅ!! 最近全然書いてないけどゴメンね、頑張って行くんでこれからも夜露死苦ぅぅ!!

★5人のイメージできる動物
 「神楽崎 ゆう」さん→猫
「水聖」さん→フェレット
「遠野秀一」さん→キツネ
「デン助 福島産」さん→ガンダム
「いき♂」さん→犬
 ん? おかしいところなんて何もないと思うけど。夜露死苦ぅぅ!!
★5人を色でたとえると?
 「神楽崎 ゆう」さん→白
「水聖」さん→ピンク
「遠野秀一」さん→黒
「デン助 福島産」さん→ガンダム
「いき♂」さん→黄色
ん? どうしたのそんな顔して。別に気になる処なんてないだろ!夜露死苦ぅぅ!!
★期日を過ぎた場合の罰ゲームをきめて
 んー罰ゲームかぁ夜露死苦ぅ……悩むのオ夜露死苦ぅ……人生で一番恥ずかしかったエピソード公開やな!!夜露死苦ぅぅ!!

★5人の共通点は?
 ブロ友さんだよこれからも夜露死苦ぅぅ!!

★この人達と今後どうしていきたい?
 仲良くしてほしいなぁ……夜露死苦ぅぅ!!
★5人のこれから行うバトンでの口調(語尾等)をきめてください
 そうですなぁ……~だもふ。にしておこうか。これで夜露死苦ぅぅ!!

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

以上になります。しっかし、ネタもなんもなかったな……。

Comment: 4   Trackback: 0

10 07 ,2011  Edit


Back to top


Category: 小説   Tags: ---

試し書き

 結局自分では分からずじまいだ。私は『私』の中にあって、私は『私』の所有物でしかない。でも、それでも良いと思っている。最終的には私は消される予定になっているからだ。私は『私』の中にあるけれども、あるべきではない存在として認知されて消えて行く。それは『私』の話しによると昔からあった事なのだそうだ。一人の中にいくつもの私が生まれるという現象が。そしてその存在の行きつく先は、死か共存のみ。私が『私』になりうる事は決してない。
 それに関してはどうでもいい。私は『私』には決してなろうとは思っていないから。私は『私』を支えるために生まれてきたのだと自覚しているからだ。『私』の中で生じた欠陥を埋めるのが私の役割だし、私はそれについて一切の疑問も憤りも悲しみも無い。それが、私の義務だからだ。『私』がいつも通り、もしくは最低限人間らしく、他人とコミュニケーションをとれるように支える事が私の存在理由。その理由の下で働ける私はどれほど幸せなものなのだろう。ましてや、誰かに私の存在を理解され、受け入れられている私は特に。
 けれど、私は思うのだ。私達という、内側の存在としてでしか生きていけず、誰にも知られぬままに生きていくという事がどれほど悲しい事なのだろうか、と。知られぬままに消えていくという『者』はきっと沢山いる。そんな彼らを私は同じ存在といて見過ごすべきなのだろうかと。しかし、それと同時に暗澹たる思いもわき上がるのだ。私に何が出来るのかと。ただの思考回路が、言葉を生むだけの機械に何を変える事が出来るのかと。
 それがいつだって私の中に渦巻いて凝り、まるで血管を塞ぐようにして苦しませる。焦げ付きのように張り付いてきて、眠るときには隣りで私をいつも見つめている。
 私は答えを出そうとは思わなかった。いや、思いたくなかった。もし、そこで深く考え、答えを見つけ出そうとするなら、そのために私は独自で行動することになるだろう。それは、私の義務から遠ざかる事になる。果たして、それが正しい事なのかと自分自身に問い正せばノーと返ってくる。しかし、答えをほっとくのかと問えば黙り込む、一番厄介なパターンに既に呑み込まれているのだった。
 ふと我に帰った時、私は見慣れた光景とは違う場所にいる事に気がついた。ああ、動いたんだな、と私は理解し、『私』の視界に映るものを確認した。
 どうやら簡易型ベッドボックスで休憩していたらしく、狭苦しいポットの中で人工的に送られてくる心地良い空気の中でどうやら眠っていたらしい。私の器である男――ホルト・ハンスは目が覚めたばかりらしく、眠たげな目を擦りながらポッドのクリアボードを開けた。起き上がると右側に窓があって、味わうように景色が静かに流れていく。明け方の都市の景色は曇りも相まって陰鬱としていて、そこで、ホルトは自分が今から何処に行くのかを思い出した。
 行先はリビアだった。リビアは2011年の騒乱以来、内戦状態にある。カッダーフィ政権派とリビア国民評議会との対立は深く、アメリカやNATOの介入もあって今は膠着状態に落ち着いている。
そんな場所へと向かう理由は、ある一通の手紙から事は始まった。ホルトの所属する通信社に当てに送られてきた封筒の中にそれはあった。手紙――実際は原稿用紙――には社説のような文章が書かれており、その内容は世間では公表されていないような事であった。
 曰く、リビアでの内戦は仕組まれている、との事。何がどう仕組まれているのか、根拠は何なのか、何処からの情報なのかまるっきり分からなかったし、差出人も分からなかったので、その封筒はその日の内に捨てる事となった。それに今、リビアの状況は膠着状態で、まさかその時は誰もその内容が現実味を帯びるとは思わなかったのだ。次の日のトップニュースを見て誰もが目を疑った。いや、いつかは起きる事だとは思ってはいた。しかし、前日に奇妙な文面を目にした人間からしたら、あまりに唐突な展開だったのだ。
 それで興味を持った編集長の命により、ホルトはリビアまで来た、というわけだった。そんな事を思い返す内に目的の駅近くになった事に気付き、急いで相方を起こす事にした。カーテンを開けると、昔の寝台列車のように幾つもカーテンに仕切られた小さな部屋が六つあり、相方はちょうど廊下を挟んだ隣りで寝ている。
 ホルトは脳内ツールを起動し、彼女――クレア・ペトレリへと脳内通信(コール)をかけてみる。起きていれば出るだろうし、でなければそれをアラームにして起こしてやればいい。それから一分ほどして相方は眠たそうな声で脳内通信(コール)に応答した。やけにいらついた口調だったが、彼女が朝に弱い事はホルトにとって周知の事実だったのでどうってことはない。相変わらずの独り言もといホルトへの罵倒が始まったので、脳内通信(コール)を切って少しの合間、流れる景色を見やり、陰鬱な雰囲気を打ち消そうとする太陽の光に目を細めながら服を着替え始めるのだった。


 駅に着いてからはタクシーへと乗り込む事になった。NATO軍の駐屯地に着き、記者証を見せると中に通してくれた。
 あまり時間が無い、との事でホルト達はさっそく現地へと向かう。国土の大半を砂漠が占める国ではあるが、一部の地域は都市化が進んでおり、ここトリポリ――正確には西トリポリは近代化の象徴的なビルが建てられている。独立以前は貧しい農業国だったが、油田の開発が進んで産油国となり、経済の発展を促した。一時的な打撃はあったものの、持ち直してさらなる発展を遂げた国でもあった。その中心であるポリトリはやはり現代的な建物が多く立ち並び、とても内戦が起こっているとは思えない。ホルト達が向かうのはそこから50キロメートルほど離れたザウィヤードという場所だった。NATO軍関係者の話ではそこは重要な場所であり、もっとも戦闘が激化した場所であるという。というのも、そこにはチュニジアと繋がる高速道路があり、外部連絡路と食料補給路を担っていたという。また、石油精製施設もあったため、カッダーフィ派にとって最重要な拠点ともいえたのだ。
 戦闘が起きた場所に着くと、ホルトは目を剥いた。戦闘が残した傷跡は、街をみるも無残な形にしてしまっていたからだった。辺りには多くの血糊がへばり付き、肉塊が至る所に転がっている。誰のものかもわからないような手や足が転がっていたりして、ホルトは無意識に目を細めた。
 ――写真、取らなきゃ。
 そういう考えを無理やりにでも行動に移し、彼は古ゆかしき一眼レフカメラを持ちあげた。
 既に戦闘から一週間が過ぎていた。だが、未だに予断を許さない状況にあるので、軍の人に付いてもらいながらの取材だった。クレアが話を聞き、ホルトが周辺の写真を撮る。カメラが光に反射し、武装集団にスナイパーのスコープと勘違いされないように黒いテープを巻いての活動だった。常に死と隣り合わせの仕事だ。いつも戦闘に巻き込まれる状況下にありながらも、ホルトやクレアは仕事をこなす。私はそんな彼らをみて、いつも思うのだ。何故、危険な中を歩き回り、仕事を行うのかと。
 ホルトは元々、こういった類の仕事をする人間では無かった。元は軍人だ。彼は、米軍のサイバー部隊所属だった。しかし、何らかのトラブルに巻き込まれて障害を持ってしまい、軍から解雇通告を受けた。その病名は超皮質運動失語症だ。読む事も聞いて理解もできるが、自分では言葉を話せないという症状だった。彼は人の言う事は理解できるけれども、発言できない状態にいた。そんな中、没入者災害保護再生法に則り、彼の中に医療ナノマシンを注入される事となる。
 これが私の生まれたルーツなのかは分からないが、私の意識が生まれたのはその頃だ。彼にナノマシンが注入され、初めて目が覚めた時に初めて自分の存在を感じた。そして、私がホルトの感情を理解できる事にも、彼の思いを言葉にできるという事も暫くしてから理解した。私は、彼の言語生成機なのだ。
彼の目を借りて世界の姿を観る事が出来る。彼の耳を借りて世界の音を聞く事が出来る。そんな存在が、私以外にも存在することを知ったのはそれから暫くしてからだった。没入した際の事故で人格が壊れたり、新たに生まれたりする事故が多くなりつつある。没入する際、自分の脳波に見合ったろ過装置(インターフェース)を通して電脳空間の行き来をしているが、そのろ過装置の調子が悪いと事故の発生率が高くなる事が知られている。しかし、ろ過装置は名の通り、ノイズを取り除き、純粋な脳からの情報を受け取り、規格を変えて電脳空間へと送り込む重要な機材だ。それを介して行わなければ危険は増加する事は明白だった。それゆえ、ろ過装置メーカも全力を尽くして開発に取り組んでいるし、点検サービスも充実させている。それでも、この事故は後を絶たない。今までの事故は人の意識が高ければ回避する事は出来た。しかし、意識の届かない範囲での事故、つまり、意識を持たないものの時点で、事故を未然に防ぐのには限界があると言える。
 そんな経緯で軍を解雇されたホルトは当てもなく、貯金を切り崩して生活していた時に彼女に出会ったのだ。クレア・ペトレリはその頃、フリーのジャーナリストだった。その頃からサイバ―部隊に興味があった彼女は密かにホルトに関心を持っていたらしく、彼へと接触してきたのだった。しかし、既にホルトが軍を辞めた事を知ると、少しはコネとかあるだろうとかしつこく軍部への取材を要求してきたが、ホルトが軍を抜けた理由に気がつくと彼女はその手の要求に踏み込む事はなくなった。それどころか、ホルトと共に仕事をしたいと言い出したのだ。彼女の目的が何なのか分からなかったから最初は避けていたけれど、彼女の猛烈なアタックに負けたホルトがOKを出してからは怒涛の毎日だった。
 カメラを渡され、これなら言葉は必要ないでしょ、と勝手に役職を決めつけられたり、今日はこっち、明日はあっちと休む事もなく走り回っては取材をして、どこかのメディアに売りつけては少しの賃金をもらう毎日。さすがにこのままでは生活が危ういとホルトが提言したところ、ある一つの通信社にたどり着いた。そこが、今の就職先だった。主に軍事情報を扱っている会社だ。元軍事関係者であるホルトと、軍事関係、特に最近注目され始めたサイバー部隊についての知識のあるクレアが拒絶されるはずもなく、簡単にその会社に就職できたのだった。とはいえ、世界の紛争の取材を重んじるため、故郷アメリカに滞在する時間が少なかったりするのが、ホルトの唯一の不満だった。
――この内戦は仕組まれている。
 ふと、あの言葉をホルトは思い出していた。彼の中に漠然とした哀愁と畏怖が満ちていき、まるで自分だけがシャッターを切られ、その世界から切り取られたような孤独感が押し寄せてきた。
 シャッターを切る音だけがやけに耳に響いた。それと風の音が穏やかに聞こえてくる。激しい戦闘の終わりを感じさせる状況なのは違いないが、それ以上にホルトに孤独を感じさせるのは一枚絵のようにしてある光景なのだ。
「ホルト、こっちこっち!」
 クレアが呼ぶので、そっちの方へと向かうと遺体を安置している場所へと案内してもらえるとの事だった。このことこそ、ホルトとクレアがここに来た最大の理由だった。
遺体安置所に明りは無く、太陽の光だけがライトの役割であった。大きなテント幕の屋根のした、シーツを被せられ、時が止まったようにして横たわっている。事実、横たわる彼らの時間は止まっており、再び動き出すような事は無い。それでも、何かの拍子で動き出すんじゃないかと思えるような陰鬱な雰囲気は、二人に畏怖と緊張をもたらした。
 軍の人間が、一人のシーツをまくった。横たわる死体の姿に、ホルトは目を剥いた。嫌悪感が膨れ上がり、爆発しそうになった。吐き気が押し寄せ、思わず手で口を塞いでしまう。クレアは口に手を当て、衝撃で言葉を発することなくそこに佇み、目には涙を浮かべていた。
 ホルトにとって、死体は見慣れたものだった。軍に所属していた頃、仲間が戦死し、その葬儀によく出たりしていたから、死体がどんな色をしているのかだったり、どんな風な衣装を着飾ったり、どんな風に横たわっているのかなどを理解していた。だが、目の前の現実は、彼の知識を大幅に覆すものだった。その光景に、これが現実なのだと叩き伏せられたような感覚が身に染み渡った。そして思い至ったのだ。自分は、エンバーミングを施された遺体を見てきたのだと。これが、本物の戦場の死体。
 横一列の遺体のシーツが捲られる。そこには、頭部を持った死体が一つもなかったのだ。首を失った者の中にはおそらく爆発の衝撃で吹き飛んだのであろう痕跡を確認できる。しかし、中にはおかしな傷跡が残っている死体もあった。鋭利な刃物で切り取ったような綺麗な切り株。骨は砕かれているが、肉が切り取られた跡が見受けられる。
 たとえ、全ての遺体にシーツがかぶせられた状態であっても、カメラにその状況を収めようとは到底思えなかった。そんな事で、自分が受けた衝撃を読者に伝えられるとは少しも思えなかったのだ。ホルトはただ見つめた。そして考えた。自分の一部分を失ったその人は、何を思うのだろうかと。
 ――召されまい。
 そう、どこか憤りが滲んだ想いがこみ上げた。

Comment: 0   Trackback: 0

10 04 ,2011  Edit


Back to top


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。